今日は、大阪で18年間営業をしてきて東京へ転勤してきた私が感じた大阪と東京の商習慣の違いについて書きます。
この記事を読む事で東京から大阪へまた反対に大阪から東京へ転勤になる営業マンが営業習慣の違いに対して事前準備が出来ます。
営業の3つの行程での東京・大阪での違いについて説明します。
1 東京と大阪での営業でファーストコンタクトの違い
1-1 飛込み営業
東京
アポがないと会ってもらえない事が多い。何度も訪問すると露骨に嫌がられる。
大阪
アポがないと会ってもらえない事が多いが、何度も訪問する事で熱意と感じてもらえまずは話を聞いてもらえる事が多い。
1-2 新規TELアポ
東京
興味をもってもらえる内容を伝えれば大阪よりはアポがとりやすい。
大阪
大阪の人はせっかちな人が多く、取引のない状況で新規の電話には真剣に耳を傾けない人が多い。
1 まとめ 東京 大阪でのファーストコンタクト違い ポイントはここ‼
ファーストコンタクトでは東京の場合紹介という縁が力を発揮します。反対に大阪の場合個人の繋がりが力を発揮します。
東京の場合、人口=営業マンが多く飛び込み営業に一つ一つ対応しているときりがないので大阪より飛び込み営業に対してのハードルが高くなる商習慣になったのでしょうか。大阪の場合、大きな会社に対してでも何度か誠意をもって訪問すると会ってもらえる事が結構あります。会う意思のある方は「事前に電話してきて下さい」と言ってくれる事も多いです。
TELアポの場合東京では電話口で真摯に耳を傾けてくれる方が多いです。大阪でももちろんその様な方はいますが得てして断るタイミングをうかがいながら聞いている人が多い様に思います。電話での居留守を使われるのも大阪の方が多いです。
東京では展示会などでの名刺交換またターゲットの会社と自社ともに取引のある会社がある場合など小さな縁を見つけてアポイントを取ると格段に会ってもらえる確率が上がります。
大阪では回数と先方のメリットを前面に出したアポイントの取り方が有効です。大阪でも紹介は有効ではありますが、紹介する側が自分の「名前は出さんといて」という方が非常に多いです。
2 東京 大阪で提案場面での違い
東京
こちらの伝えたいことを最初から最後まですごく聞いてくれます。アピールポイントも興味をもって聞いてくれる方が多いです。
大阪
会ってもらえても最初から断る事を前提に返答する方が多いです。最初から価格を聞いてくる方がほとんどです。
2 まとめ 東京 大阪 提案商談での違い ポイントはここ‼
東京はスマートな方が多くこちらの伝えたい事を全て聞いてくれて様々な条件を合わせるところまで進みます。しかしながら、いざクロージングの段階になると明確な理由がないまま進まず停滞することが多いです。
大阪では会う事は容易でも明確なメリットを提示できなければ進みませんし、どうせ無理だろうというスタンスで断わる前提の方が多いです。
東京ではセオリー通りに、自社が改善できる提案内容をより深堀りし伝える事がより重要です。ソリューション営業と言いますが、お客様の現状を解決する提案を個々のお客様に向け伝わる方法を探し伝えきる。こうすることによって、なんとなく聞いていたお客様の反応が変わります。
大阪ではメリットすなわち得を感じてもらえる言葉を選び、提案することをお薦めします。価格的なメリットだけでなく取引条件などお客様が満足いく条件を大阪では誠意があるとみなす傾向があります。
3 東京 大阪での価格に対しての考え方の違い
東京
相場感を重視し、良いモノ・サービスであれば現状価格よりも高くても契約してもらえる事が多々あります。しかし、東京は経済の中心地でもありB to Bなどでは規模の大きいビジネスが多くその様な商談の場合は当然、相手先の企業は価格的なスケールメリットを求めてきます。
東京では現状の付き合いのある取引の価格を教えてくれる事が多々あります。それだけに、選ぶポイントとして価格だけではく全体的なところを重視していると言えます。
大阪
大阪ではビジネスの規模の大小に関わらず、既存価格との比較を露骨にされます。まず、見積もり依頼を受けます。しかし、既存価格の情報はほぼ教えてはくれません。よっぽど既存業者に対して満足がいっていない時などはこっそり教えてくれる人がいる程度です。
価格で勝負できる場面では、価格で勝負しましょう。その場合、すぐに見積もりを出すのではなくお客様が満足する価格を出すにあたってのこちらの努力を理解してもらったうえで出すようにしましょう。そうする事により、価格にも価値を感じてもらえます。価格そのものだけで取引が開始した場合は新たに安い競合他社が現れた際、そっちに切り替わる事がありますので、求められる価格を提示できる場合は十分に価値を認識してもらってから見積もりを出しましょう。
3 まとめ 東京 大阪 価格面での違い ポイントはここ‼
東京の場合価格は1つの検討要素。しかし、大きな案件はスケールメリットから価格は重要。
大阪では価格が合わなければだいたいの商談は検討自体に進まない。価格提示の際、自社の努力を価値化して提示することが必要。
4 まとめ
ファーストコンタクト・提案・価格で東京 大阪の比較をしてきましたが今回お話しした内容は東京の場合個々のお客様に合った提案にコミット商談を土俵に乗せる。大阪では価格面で引き付ける土俵に乗せるという意味です。あくまでも、営業マンとして中長期的に役に立つ提案・信頼関係を築いてこそビジネスは成立するものです。
東京 大阪間で転勤を経験される営業マンの方は今回の内容を頭の片隅にでも置いて頂き商談をされると臆することなく次の一手を考える事が出来ます。
それでは、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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